2020年4月24日現在
視覚に障がいのある方と愉しむアロマ講座について
講座は、コロナ感染懸念により現時点での開催の予定はありません。
視覚に障がいのある方のサポート(ボランティア)について
現在、コロナ感染予防の対策を徹底し安全性を担保した上で、個々にサポートをしております。
しかし、感染拡大懸念から、現在は、新たなボランティアの募集はしておりません。
今後の動向を見極めた上で、必要に応じて今後の対応を検討していきます。
視覚に障がいがある方達との出逢いから、今、私達ができること。
2013年に、初めて広沢里枝子さんにお会いしました。そのご縁がきっかけで、視覚に障がいのある方向けのアロマ講座を開催する機会を頂きました。
実は、それまで目の不自由な方と直接接する機会がなく、盲導犬を連れている方を見てもどう対応して良いのか、正直、全く分かりませんでした。
2013年以降、アロマ講座や親睦会、イベントなどを行いましたが、視覚に障がいのある方達のサポートや送迎の協力してくださった晴眼の皆さんも一様に同じことを仰っていました。
広沢さんと出逢った後から、読み書きボランティアをさせて頂いています。また、同じ市内在住の視覚に障がいがある方達が情報交換などを行う団体にも所属しています。
2013年以降、長野県各地域にお住いの視覚障がいの方達にお会いする機会がありました。そして、自分が暮らす地域に、こんなにも沢山の方が不自由な暮らしをされているという事を知りました。
それからと言うもの、自分にお手伝いできる事はあるだろうかと、常に考えるようになりました。
この数年で、盲導犬への危害、目の不自由な少女への危害、全盲の方の事故死など悲しいニュースが立て続けにありました。
そして、自分にできることは、視覚障がいの方達への接し方やサポートの仕方を知って頂く機会を作ることではないかと感じました。
以前、自分自身が対応を知らないがゆえに何もできずにいたように、盲導犬を連れた方にお会いした時、お困りになっている姿を街で見かけた時、どのようにお声がけしたら良いのかなど戸惑われた方は少なくないと思います。
視覚に障がいのある方達に立ちはだかる障がいは様々あります。その中でも、私達がサポートできることは、紙媒体に書かれた内容の把握や移動手段のサポートと考えています。
そこで、2013年以降、アロマの講座だけでなく、皆さんが必要としていることを実際に伺った上で、サポートをするように心掛けています。それは、み書き支援だったり、お買い物の同行だったり、手仕事のサポートだったりします。
ひとつひとつは、とても小さいことですが、これからも私達ができる事を地道に続けていきたいと思っています。
視力を失った日本人女性へにマザー・テレサが伝えたメッセージ
-
- あなたは目が見えなくなって幸せですね。
それは、神様からのプレゼントです。
目が見えなくとも変わりに心の目が開くのです。
心が一番大切なのですよ。
その心が磨かれるのですから、それは幸せなことなのです。
神様は、いつもあなたのことを見守ってくれています。
- あなたは目が見えなくなって幸せですね。
マザー・テレサは、そういうと、その女性のために祈りを捧げられたそうです。
「目が見えなくなって幸せ」
その本に書かれていたマザー・テレサの言葉はに衝撃を受けました。
この世の中に「目が見えなくなって幸せ」と確信を持って言える人が一体どれだけいるのでしょう。そう迷いもなく伝えることができるのは、マザーテレサゆえ・・・
沢山の言葉を残されたマザー・テレサ。その中の1つの言葉の意味を、心で感じることができたのは、初めて目の不自由な方向けのアロマの講座をさせて頂いた時でした。
その後も講座や個人的にも皆さんとお会いする機会を頂き、その度に、皆さんからどれだけ多くのものを頂いたことか・・・
クリスチャンでもなくいわゆる無宗教ですが、信仰とは別の次元でマザー・テレサが残した数々の言葉の意味を、少しでも理解できるようになりたいと願うようになりました。
皆さんと共に過ごした秋の1日
アロマセラピー講座「香りを愉しむ優しい時間」と「心の交流会」開催
2014年9月23日(祝)
参加者は、視覚に障がいのある方、付き添いの方、晴眼のボランティアの方も含め、24名+1匹の盲導犬ネルーダでした。
当日は、皆さんとの再会と出会いを祝福するかのような良いお天気に恵まれました。
視覚に障がいのある方の同行が必要でしたので、お天気が良いというのは本当に助かりました。
会場は、上田市の音楽村さん。
まずは、アロセラピーミニ講座、そして、参加してくださった皆様のハーモニカ、バイオリン、オカリナ、ピアノの演奏。
その後は、場所を移して花風里さんでお食事。さらに、じねんや糸川さんでコーヒーとパウンドケーキを頂きながらの楽しい交流会を行いました。
参加者の皆様は、はじめましての方、お久しぶりの方、顔なじみの方とそれぞれでしたが、最後は皆さん、すっかり打ち解けてくださって始終和やかな会となりました。
皆さんとの愉しい時間は本当に有意義で、心まで晴れやかになった秋の1日でした。
参加頂いた皆さん、送迎等快くお引き受けご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました。
参加してくださった方からのお声
送迎とサポートをしてくださったMさん(上田市在住)
アロマのお勉強を始めた頃、視覚障がいの方のアロマ講座のお誘いがあり、何かお役に立てることがあればと参加させていただきました。
私は視覚障がいの方の手助けをさせていただければと思っていたのですが、それは大きな勘違いでした。皆様とアロマの香りを楽しんだりゲームをしたり音楽を聴いたりするうちに、それぞれの皆様の豊かな感性と素直で純粋な心が胸に飛び込んできて、今のご自分を大切に愛でられている姿に私も真直ぐな温かい気持ちになっていくのが分かりました。
この日皆様と触れ合うことができて幸せな気持ちを一杯いただき、うれしい一日になりました。
広沢里枝子さん(SBCラジオ「里枝子の窓」パーソナリティー、ピアカウンセラー、長野大学非常勤講師)2013年3月
視覚障がい者のためのアロマセラピー講座を初めて開いていただいた時の新鮮な感動は、とりわけ心に残っています。お部屋に入る前から、ふんわりと甘い香りが漂ってきて、いつもの会議室が別世界のように感じられました。五十嵐さんの優しい声に導かれて、私達、目の不自由な参加者は、入れたてのフレーバーティーをいただきながら、アロマセラピーとは何かというところから、ゆっくりと教えていただきました。
次にいくつもの香りを体験しました。親しみのある柑橘系の香りに思わずにっこりしたり、花の好い香りにうっとりしたり。特に私は、イエス様の聖誕のおりに三賢者が贈ったフランキンセンス(乳香)の香りを初めて嗅がせていただき、イエス様もマリア様もヨゼフ様も嗅いだ、その同じ香りを自分も今、胸の奥深く吸い込んでいることに、喜びが湧きあがってきました。
そして次は、参加者一人一人に五十嵐さんのご友人たちが付き添ってくださり、サシェ(匂い袋)作り。最後は、二人一組になってのハンドトリートメントで、心地好い香りと肌の触れ合いを体験しました。
私は、これまでにも視覚障がい者のための講座をいろいろ企画してきましたが、参加者の方たちが、これほどに和みゆるんでいる様子には、初めて接した気がします。
アロマセラピーには、こういうことができるんだなあと、驚きをもって実感しました。
この講座の後、五十嵐さんには、「上田自由塾」の講座として、視覚障がい者のためのアロマセラピー講座を開いていただきました。今年も講座を「上田自由塾」で開いていただけるとのことで、皆で楽しみにしています。
私自身も、五十嵐さんのおかげで、アロマの世界への扉が開かれました。教えていただいたいくつかの精油を購入して、この頃は、毎晩のように芳香浴を楽しんでいます。フランキンセンスや、ユーカリ・ラティアタの小さな精油のボトルは、今や、どこに行くときも持って行く私のお守りです。
講座に参加した全盲の方で「アロマにはずっと興味があったけれど、自分には近づけないと思っていたの」とおっしゃった方がありました。野に咲く花のように、誰にも分け隔てなく香りを届けようとする五十嵐さんの取り組みが、これからもふんわりと優しく人々に伝わっていきますようにと願っています。
マザー・テレサがおっしゃるように「大河の一滴にすぎないかもしれない」それでも、どんな小さなことでも、皆様に寄り添いながら学びを頂きながら、ともに過ごす時間を何よりも大切にしたいと思っています。